物腰柔らかな文体と遅読家に向けたであろう読みやすい文章のおかげですらすら読めました。自分は遅読家のはずなのですが数時間で読みきれる程度の内容です(というと失礼かな?)。
主に新書やビジネス書のようなある程度フォーマット化された本を読むための読書術について書いてあります。もしかすると遅読家の人以外にも参考になるような箇所があるかもしれません。
読書術についてはどこかで見聞きした方法が多く、
- インプットだけじゃなくアウトプットも大切(本書では「息を吸ったら息を吐く」と表現)
- はじめにや目次を読んで傾向を知ろう
のような部分は遅読家にとっては耳タコなものから、
- 気になったところは紙にそのまま引用する(1ライン・サンプリング)
- 読み終えたら1ラインサンプリングの中から最高の1行を選ぶ(1ライン・エッセンス)
- 短いレビューを書く(1ライン・レビュー)
- レビューが12冊分たまったら、レビューを見返す(次に読む本の指針となる)
このように実践的な方法が述べられています。
この本の前に読んでいたみうらじゅん氏の『「ない仕事」の作り方』を読みながら、気になるところをちょこちょこメモしていたのですが、この方法はまさに1ライン・サンプリングそのものでした。自分は著書の印南さんの伝えたかったいくつかある読書方法の一つをクリアしていたということですね。
印南さんは遅読家のための課題を出してきます。1週間で6冊を読んでみましょう、と。1日1冊、1日読まない日を作って6冊。いきなり高いハードルのように思えますが本書ではそのハードルに向かうためのヒントを教えてくれています。そしてその読書ペースを総称して「リズム・オブ・ライフ」と名づけています。自分にはまだ出来そうにないですけれど、これを目標に読書の仕方を変えてみようかと思います。
ということで、本書「遅読家のための読書術」と『「ない仕事の作り方』の1ライン・レビューを書こうと思います。
「遅読家のための読書術」の1ライン・レビュー。
最終章の「13歳のときの気持ちを決して忘れない」は自分も同様にこの頃の感覚を抱き続けていて(だから未だに原理的中二病患者)、当時のワクワクを思い出せば読書に対するネガティブ感は抑えられそうな気がしました。
『「ない仕事」の作り方』の1ライン・レビュー。
こちらも最終章の言葉「キープオンロケンロール!」。やり続けることは大切。続けてきた結果、評価を得た人を何人か見てきているので、この言葉は体感的に発し続けなければならない言葉です。
- 作者: 印南敦史
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/03/07
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- 作者: みうらじゅん
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/11/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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